昼逃げのすすめ

モラハラ夫（モラ夫）と離婚することを心に決めたら、あなたが離婚すると決めたことを、モラ夫に話すのはやめましょう。危険です。
話すことによって、あなたがモラ夫と別居するまでの間、あなたがつらく恐ろしい思いをするのは目に見えています。想像しただけでも身の毛がよだちますよね。
では、わたしがどうやってモラ夫の元から逃亡したのか。

わたしは「昼逃げ」を選択しました。恐ろしい夫の目の前で引っ越し作業をするなんて、とても考えられませんでしたので、家に夫のいないときに荷物をまとめて家を出ました。

今回は、昼逃げのしかたについてお話します。

まずは、引っ越し業者探し

昼逃げをする場合、一般的に名の売れている引っ越し業者を使うことはやめましょう。なぜかというと、たまたま引っ越している様子を見かけた近所の方が、その業者の名前を記憶しやすいからです。

なぜ記憶されると困るのか。それは、あなたがいなくなったことに気づいたモラ夫が、あなたの逃亡先を探す可能性があるからです。

もし逃亡先がご実家である場合は、この限りではありません。なぜならモラ夫はあなたの実家の場所を知っていることでしょう。

そうではなく、実家以外のまったく新しい場所に転居する場合、新しい家、新しい生活を送る場所を知られたくないですよね？

しかし、離婚されたくないモラ夫は、あなたを脅すためか泣きつくためか、目的はさまざまですが、あなたの居場所を探そうとします。

悪賢いモラハラ男は、たまたま引っ越しを見かけた近所のかたをうまく話に乗せて引っ越し業者の名前を聞き出し、その業者にまた巧みに訳を話して、あなたの転居先を聞き出す恐れがあります。モラ夫はたいてい賢いです。昼逃げをする際には、とにかく細かな注意が必要です。

引っ越し業者も怪しいと思えば個人情報を漏らすことはないでしょう。
しかし、そうは言っても人間です。“完ぺき”とか“絶対”ということはないのです。しかしながら、昼逃げは完ぺきに秘密裏に遂行されなければなりません。
そうしなければ、あなたの新しい人生が台無しになってしまいます。

夜逃げ、DVで検索

では引っ越し業者の探し方ですが、インターネットで「夜逃げ　DV」などで検索すれば、各種該当する業者が出てきます。
わたしはスタッフに女性の方がいたほうが安心できたので、女性も来てくださる業者を選びました。

具体的な社名を書くことは控えたいと思いますが、わたしがお願いしたところは、それはもう親切に対応してくださり、こちらの事情もしっかり理解していただいた状態で当日の引っ越しの手伝いをしてくださいました。

当日は、レンタカー会社で借りたトラックで来るという徹底ぶりでした。

引っ越し当日どころか、「いつでも（引っ越しした後でさえ！）不安なときは連絡してくださいね＾＾」と言ってくださり、昼逃げをすることにとても緊張し、不安になっていたわたしの心を解きほぐしてくれました。

また、「ペットを一緒に連れていきたい」という場合も、対応してくださる業者はありますので、ぜひ相談してみてください。特にお子さんといっしょに家を出る場合は、ペットも一緒に連れていかれることを強くおすすめします！
ペットは新しい生活を始めるあなたと子どもたちの心を癒してくれます。
ペットをモラハラ男の元に置いてきたら、いつまでも心配でたまりませんよね・・・。

昼逃げまでの準備

業者が決まったら、モラ夫に気づかれない程度に断捨離を始めましょう。昼逃げする当日は、とにかく荷物は少なければ少ないほど、短時間で作業を終わらせることができます。短時間で作業を終わらせたほうが、「もしモラ夫が帰ってきて見つかったら！」という恐怖心から早く解放されます。

新しい生活にどうしても必要なものなのか、引っ越ししてからも買えるものなのか、そのあたりを判断しながら、身の回りのものを整理していきましょう。

冠婚葬祭用の服やバッグ・靴、自分だけのアルバムや思い出の品など、引っ越しの日までに使う予定のないものは早々に、可能であれば実家などに送って保管しておいてもらえるとベストです。

この際、夫も一緒に使っているもの、夫が“使いたい・見たい”と言い出しかねないようなものには手を出さないこと。思わぬことがきっかけで、昼逃げしようとしていることがばれてしまう危険があります。もちろんモラ夫の財産と思われるもの（通帳、モラ夫名義の保険証券、結婚前にモラ夫が購入していた貴金属など）は勝手に持ち出すことはできませんので、弁護士さんなどと相談しながら、しっかり分別しましょう！
（間違って持ち出してしまった場合は、弁護士を通して後日返却することも可能です。）

あなた個人の財産（通帳、あなた名義の保険証券、貴金属）、あなたの交友関係がわかるようなもの（年賀状なども気をつけてください）、アドレス帳や日記、ＰＣなどは絶対に持ち出してください。ＰＣが共有であれば、データは忘れずに削除すること。また固定電話機に入っている電話番号の登録なども消去しましょう。
子どもたちのアルバムなど、唯一無二のものも絶対に忘れないように、見つかりにくく、かつまとめやすい場所に集めておきましょう。

当日は気持ちもあせっていますし、とにかくばたばたと引っ越し作業をしていきますので、どんなに準備していても、家を出てから「あ！あれを忘れた！」ということがあるものです。少しでもそんなことを減らせるように、頭の中で、どこに置いてある何を持って出るのか、シミュレーションしておくことが大事です。

一旦昼逃げを完了したら、「家に置いてきたものは二度と手に入らない」という覚悟で臨んでください。

昼逃げ当日のスケジュール

モラ夫が出勤する時間を見計らって、引っ越し業者にスタンバイしておいてもらいます。そして、モラ夫が絶対に家にもう戻らないと確信がもてたら、業者さんに連絡をして家に入ってもらい、そこからは一気に作業をすすめます。

わたしの場合は、業者さんが家に入ってから作業が完了するまでの時間は、3時間半でした。

かなり順調に作業が進められたと思います。

事前にとにかく荷物を減らしていたこと。
そして子供たちを部屋から遠ざけたことがよかったと思います。

当日、子どもは預けたほうがいい

子どもを連れて家を出る場合、昼逃げの作業をする間子どもをどうするかですが、子どもは預けることを検討してください。

作業がスムーズに、安全に進められるということもありますが、なにより、昼逃げをする姿を子供の目に焼き付けたくない、という思いでおすすめします。

子どもを預けられる人がいないというかたももちろんいらっしゃると思います。ただ、経験者として申し上げると、昼逃げの現場は戦いです。本当に「わたしたちは敵から逃げているんだ」ということを身をもって体験した瞬間でした。

いままで自分たちが住んでいたおうち、自分のお部屋から、続々と、言ってしまえば乱暴な雰囲気の中でものが運び出されていくさまは、やはり子どもたちには見せたくない、見せなくてよかったと、今でも思います。
当日子どもたちをどうするか。ぜひご検討ください。

まとめ

昼逃げは戦いです。
当日までは孤独で静かな戦いが続きます。
そして当日は一気に戦いが頂点に達します。

しっかり準備をして、失敗することなくモラ夫から逃げることができるように頑張りましょう！あなたならやり遂げられます！